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防災に強いマンションが主導!官民の協力で街全体に“共助”の輪を広げる【後編】

津田沼の区画整理事業で生まれた「奏の杜エリア」で、4つのマンションと戸建て街区による実践的な大規模防災訓練が実施されました。前回は地震発生直後の対処の様子からはしご車での人命救助訓練などについてお伝えしました。後編では、より実践的な訓練イベントや、東日本大震災の語り部による講演の様子をレポートします。

防災・防火

街全体を巻き込む防災リーダー

阿部さん大勢が集まった公園では、壇上にザ・パークハウス 津田沼奏の杜の防災委員長である安部さんが上がり、今回の安否確認訓練の総評をしています。ザ・パークハウス 津田沼奏の杜では721戸中429戸で59.5%の参加率、初参加となった戸建て街区では108戸中63戸が参加しました。全体の参加戸数は2,051戸中1,113戸。54.3%の参加率となったそうです。今後も参加率を上げられるよう積極的に声掛けしていきたい、との安部さんのお話でした。

 

安部さんは、竣工当初からザ・パークハウス 津田沼奏の杜で防災担当理事として活動してきた方です。以前は理事会の中に防災委員会が組織されていたのですが、住人の防災への意識が高く、現在防災委員会は独立した組織となっています。その中で、ずっと中心的な役割を果たしてきた安部さん。以前から、街全体を巻き込んだ防災訓練をしたい、と考えていたそうです。

 

2016年に行った2度目の防災訓練の時には、習志野市危機管理課の職員が行う講演会を、大型ショッピングセンター 奏の杜フォルテ(以下、フォルテ)でやってはどうかと提案。買い物客が講演会の様子を見ることで、このエリアで何かをやっているということが少しでも伝わるといい、と考えたのです。実は、今回の合同防災訓練を提案したのも安部さん。防災活動に積極的なリーダーが街にいるのは頼もしいことです。

 

 

水消火器訓練やワークショップなど、多彩な防災イベントを街のあちこちで!

 

図訓練はその後、数カ所に分かれて行われました。公園内では大型災害用マンホールトイレの組み立て訓練、水消火器訓練、AED訓練を実施。「トイレってこんなところにしまってあったの? しかし重いね…。」「心臓マッサージは災害時でなくても役にたちそう」「水消火器、たのしい!」など、参加者にはさまざまな学びや発見があったようです。また、各マンションではマンホールトイレの組み立てのほか、三菱地所レジデンスが開発した「そなえるドリル(※)」のワークショップを開催。このワークショップはフォルテでも行われました。さらに、近隣小学校の体育館では講演会があると案内があり、各自思い思いの場所へ移動が始まりました。

 

近くの小学校の体育館では、「本当の被災地を知る 石巻のあの日」と題した講演会が開かれていました。東日本大震災の語り部である山田葉子さんと、ザ・パークハウス 津田沼奏の杜の最初の防災訓練からワークショップなどを担当してきた復興応援団の佐野哲史さんのお2人による、実体験をもとにした災害への備えに関する講演です。

 

山田さんは石巻で被災し、避難所で医療スタッフと避難者たちのパイプ役を担った経験を持つ方。地震が発生した後どうやって避難をしたか、津波直後の避難所はどんな様子だったかなどを臨場感たっぷりに話してくれました。特に地震発生以前に考えていた「何を持って逃げるか」の話は興味深く、お母様は、隣り近所に住む親戚を意識してご主人の形見を、人工透析が必要なお兄様はお薬手帳と薬を、といったように、「とにかく津波から急いで逃げるため、身軽に持てて本当に必要なものだけ」と考えていたそうです。その土地や地域の特性、また家族の状況などによって備えはそれぞれだということを実感したお話でした。

 

さて、実際に地震が起きた際、備えていたものを持って家族と共に避難場所へ移動し、ある程度は想定通りに動けた山田さんですが、想定外だったこともあるといいます。それが津波です。「津波だー!」という誰かの叫び声に川のほうを振り返ると、あり得ない場所に水しぶきが上がっていた、と山田さん。間一髪逃げ延びましたが、その時まで「本当に津波が来る」ということを現実的にはとらえていなかったことに気付かされたそうです。

 

この講演では、ただお話を聞くだけでなく、簡単なワークショップも同時に行われました。それは、お話を聞く前に現時点でやっている災害への備えをそれぞれがワークシートに書き込み、講演を聞いた後で新たにどんなことを考えたか、どんな備えをしようと思ったか、などをみんなで話し合うというもの。山田さんのお話を受けて、みんなそれぞれに思うところがあったようです。

 

エリア全体で助け合う“共助”の輪を広げる

13.縺昴↑縺医k繝峨Μ繝ォ繝ッ繝シ繧ッ繧キ繝ァ繝・・フォルテの一角では、「そなえるドリル」のワークショップが行われていました。人通りの多い特設会場が舞台だったこともあり、また防災グッズの物販ブースなどもあったためか買い物客が足を止めたり、一般の客に主催者側が声をかけたり、といった姿も見られました。防災委員長の安部さんがいったように、「このエリアで防災についてのイベントをやっているんだ」と認識してもらうことに成功しているようです。

 

エリア最大規模の合同防災訓練となった今回の試み。回を重ねるごとに手際がよくなっているザ・パークハウス 津田沼奏の杜の管理組合が主導し、その他3つのマンションをリードする形で行われました。このような訓練によって、管理組合同士が連携を取り合い、別のマンションにも新たに安部さんのようなリーダーが出てくるかもしれません。エリア内にあるマンション管理組合が中心となり、さまざまなイベントで話題を集めて周辺のマンションや住居、施設、企業などに積極的に声をかけていくことで、これからもっと共助の輪が広がっていくことでしょう。

 

 

 (※)そなえるドリル:災害時の家族との集合方法、1人ひとりに必要な備蓄や家具の固定など、災害時の“備え”についてクイズ形式で子供向けに紹介し、親子で防災について考えるためのツール。

ザ・パークハウスの防災プログラムHP: http://www.mecsumai.com/bousai/

概要(取材年月:2018年03月)
  • 建物名:ザ・パークハウス 津田沼奏の杜、ザ・パークハウス 津田沼奏の杜テラス、ザ・レジデンス津田沼奏の杜、ザ・レジデンス津田沼奏の杜テラス
  • 所在地:千葉県習志野市
  • 階数 :24階建てほか
  • 総戸数:計1,943 戸(4 物件)
  • 竣工年:2013年築ほか
  • 管理形態:全部委託
  • 管理会社:三菱地所コミュニティ(株)
  • 総会開催:─
  • 役員数 :─
  • 役員任期:─

マンションライフをサポートする関係団体(リンク)