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プレイシア小

地域で作成した防災マニュアルを、マンションにも導入!

前回、夏・冬のイベントについて紹介したプレイシア。プレイシアのある昭島市では、各地域の自治会が連合会を組織し、地域コミュニティ活動に積極的に取り組んでいます。とくに防災活動については、昭島市が立川断層帯に近いため、もしもの地震発生時にそなえて、地域で助け合えるように力を入れています。プレイシア自治会でも、隣接する自治会で構成する地域コミュニティ組織「まちづくり昭島北」に参加し、合同防災訓練や地域防災マニュアルの策定などに取り組んできました。現在、こうした活動の成果をもとに、マンションの防災マニュアル作成に取り組んでいます。

防災・防火

安否確認用マグネットシートを準備

マグネット2種類

プレイシアでは、3年前に昭島市から防災マニュアルの作成指示を受けたことをきっかけに、地震時にも対応できる防災マニュアルの作成を始めました。もともと消防計画はあったものの、火災時の対応や消火活動に関する内容が中心だったのです。

また昨年、地域の指定避難所(近隣の中学校)が決まったのですが、プレイシアの居住者全員を受け入れるのは難しく、構造的に安全性の高いマンション内での自宅避難を前提とする内容にしています。

作成は、地域の防災活動に深く関わっていた自治会管理組合に協力する形で行われていて、今年度末をめどに取りまとめ、各戸に配布する予定です。

プレイシアの防災マニュアルでは、各世帯で取り組む内容と、マンションとして災害時に行う内容を設定しています。各世帯で行うこととしては、①家具の転倒、落下、移動防止②3日間分の水・食料の備蓄③災害用トイレの準備などです。

家具の転倒、落下、移動防止と3日分の水・食料の備蓄については、現在、全世帯の60%が対応済みで、災害用トイレの準備は40%程度となっています。自治会としてはそれぞれ80%の達成率を目指していることから、毎年秋に実施する防災訓練を通じて準備を促しています。

災害発生時の安否確認については、玄関ドアに貼り付けるマグネットシートを用意しています。シートは「大丈夫」(=無事)と「救助求む」(=避難援助・支援が必要な場合)の2パターンがあります。

昨年実施した防災訓練では、85%の世帯がドアに貼り付けてくれたことで、スムーズに安否確認をすることができたといいます。また、安否確認の時間は災害発生から15分以内と設定しているのですが、訓練では17~18分かかり、今後はより時間を短縮できるように訓練を重ねていくそうです。昨年の訓練では、子ども達にも防災意識を高めてもらうことを目的に、安否確認作業はマンション在住の中学生に依頼しました。

災害時要援護者については、自治会長の責任で名簿を管理しています。ただ、いざというときの災害時要援護者の二次避難所への誘導・搬送対策に苦慮していることから、個別に確認し、了承を得た居住者分については、管理組合でも管理していくようにしています。

地区全体で防災活動に取り組む

合同防災訓練01

マンションの防災マニュアル作成に携わっているプレイシア自治会は、入居開始以来、隣接する昭島つつじが丘ハイツと構成している地区自治会で、さまざまな地域コミュニティ活動に取り組んできました。

地区自治会では、合同の夏祭り「ハイツまつり」を、毎年つつじが丘公園にて開催しています。そして、2010(平成22)年の「ハイツまつり」の後に「まつりで培った地域の団結力・総合力を地域の安全・安心につなげていこう」と今後の活動に向けて話し合いを始めました。

まずは「地域防災」を共通のテーマとして活動を開始し、翌年2011(平成23)年2月に、昭島つつじが丘ハイツ内のつつじが丘東・西・北自治会、プレイシア自治会が合同で、防災対策統括組織としてコミュニティ組織「まちづくり昭島北」準備委員会を発足しました。その間に東京都「地域の底力再生事業助成制度」を活用し、防災倉庫とテント、テーブル、いすを整備するとともに、防災リーダー研修会や防災講演会などを通じ地域防災について見識を深めていきました。

こうして同年9月には、マンション約3200世帯で初の合同防災訓練が行われました。ほかにも、小学校・中学校との地域防災協議会も設置し、避難先となる学校と連携した防災体制について情報交換も行うようにしています。

自治会連合会でマニュアル策定

防災訓練02

2012(平成24)年9月には、昭島市総務部防災課の主導で自主防災組織の災害時活動マニュアルの策定に取り組むことになり、プレイシア自治会を含む「まちづくり昭島北」も策定作業に加わりました。

基本マニュアルは、①誰が読んでもわかりやすい内容で、災害時・平常時ともに活動に取り組めるようにする②組織体制や資機材リストなどの定型フォームを入れ、自治会内で更新・引継ぎなどが円滑に行えるようにする。この2つを目標にして策定を始めました。さらに地域の防災意識を高めるべく、「自助を啓発する共助」という考え方だけでなく、近隣で助け合う「近助」についても盛り込んでいます。なかでも「防災隣組(発災時には隣近所で安否確認をし、必要であれば助け合う、平常時はゆるやかな見守りを行う小さな組織)」の結成は、積極的に促すようにしています。

マニュアルの完成後は、各自治会とマニュアルの交換を行い、他自治会のよい点を改定時に取り入れました。

こうした地域防災の取り組みが認められ、2014(平成26)年1月には(公財)東京防災救急協会「第10回地域の防火防災功労賞」を受賞し、同年4月には東京都「東京防災隣組認定団体」として認定を受けました。その後も、防災パンフレットを作成し、自治会会員や市内の小・中学生にも配布するなど、さらなる防災力の向上を目指して活動を展開しています。

一連の活動に参加してきたプレイシア自治会長は「管理組合と話し合いながら調整すべき点はありますが、基本的に自治会連合会で取り組んだ活動内容を、プレイシアの防災マニュアルや活動にいかすことができています」と話します。マンションの防災訓練では、地域の13自治会と訓練目的、日程、内容、担当を、中学校も含めて調整し、訓練結果は地域と中学校にもフィードバックして、マンションでの防災マニュアルの改訂や次回の訓練に役立てています。

概要(取材年月:2016年08月)
  • 建物名:プレイシア
  • 所在地:東京都昭島市
  • 階数 :15階建て
  • 総戸数:527戸
  • 竣工年:2002(平成14)年
  • 管理形態:委託管理
  • 管理会社:双日総合管理(株)
  • 総会開催:毎年6月
  • 役員数 :理事13人、監事2人
  • 役員任期:2年

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