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花みずき

手作り感覚の広報誌から始まり、 今でも続くホームページの更新――長く続けるコツは?

マンション管理組合がつくる広報誌。最も難しいのは、長く続けていくことではないでしょうか。まして、専門知識が必要なホームページの作成ならなおさらです。15年以上前から広報誌をつくり続け、ホームページも更新し続けている管理組合にお話を伺いました。

その他

主婦5人で始めた手作り感覚の広報誌

hanamizuki

東京と埼玉に広がる加治丘陵。その豊かな自然に囲まれた丘の上に、総戸数264戸、築31年の「ガーデンハイツ入間」があります。11階建ての白い建物が4棟コの字型につながり、その前後に緑いっぱいの公園とテニスコートをゆったりと配置したマンションです。

ガーデンハイツ入間では、当時の管理組合理事だった主婦5人が話し合い、公園に咲くはなみずきの花から「はなみずき」と名をつけた広報誌を発刊しました。今から16年前、管理組合に広報部が発足し、理事の仕事をみんなに知ってもらおう、との目的から始まったのです。

「はなみずき」第1号を見ると、5人の主婦が記事の文字も自分たちの手書き、題字は居住者のお友達に頼み、かわいらしいイラストなどを添えて、まさに手作り感覚の広報誌になっています。編集後記には「すったもんだ、夜遅くまで食事の支度もそこそこに未経験の主婦5人、こぎつけました第1号!」との言葉。当時の苦労がうかがえるとともに、どこか心温まる印象です。

内容は理事長の言葉や理事会のそれぞれのグループの活動状況、管理員さんの言葉と短歌、1年のニュースなど。広報誌が始まった当初は毎月のように発刊し、楽しみにしていた人も多かったそうです。

この広報誌は、現在も広報委員によって継続して刊行されていて、おおよそ年4回発行。理事会と自治会から2名ずつが広報委員となって作成し、最新号は第83号にもなります。製作をパソコンでするようになり、たくさんの写真が入ったりカラーになったりと、進化を遂げてきましたが、アットホームな雰囲気と「はなみずき」という名前は今もそのまま残っています。

ホームページ立ち上げと同時にガイドラインも策定

ghiruma info

また、ガーデンハイツ入間では、公式ホームページも運営されています。これも開始されたのは13年前と、広報誌発刊から大きく間を開けずに始まりました。当時理事長としてホームページ立ち上げから製作までかかわり、現在も再度理事長として活躍する島田さん(仮名)はいいます。「理事長になったばかりのころ、右も左もわからずによそのマンションはどうなっているんだろう、と色々な管理組合のホームページを探していたんです。それで、ホームページがあると、居住者にいろいろな情報を発信できて便利だなと思い、自分たちのマンションにもあるといいのでは、と思うようになりました」。

ただし、もともと島田さんにホームページづくりの知識があったわけではありませんでした。自分なりに勉強し、比較的簡単な作成ソフトを用いるなどして、役員の同意を得てからたった2カ月で公開に至ったという、驚くべき実行力です。

それだけでなく、島田さんはホームページを開設するにあたって2つのことを並行して進めました。1つは高速ブロードバンド回線の導入、2つ目はホームページの運用ガイドラインの策定です。

ブロードバンド回線導入については、業者との打ち合わせや住民への利用希望調査を経て、総会にて導入案を可決。寄せられた質問への迅速な対応や説明会など住民に向けてのケアを徹底しながら進めたことで、こちらも検討開始から4カ月という速さで利用開始に至りました。当時はまだブロードバンド化が一般的ではなかった時代で、「おそらくマンションでは一番乗りだったのでは?」と島田さんはいいます。

また、ガイドラインの策定については島田さんにはこんな思いがありました。「公式ホームページという性格上、そこからはみ出てはいけないと思いました。その時担当する製作者の思想や意思が記事やデザインに現れてはいけない。また個人情報の取り扱いなど居住者の合意を取っておかなければいけない事項もありました」と島田さん。周到な用意の甲斐もあり、今までにホームページに関するクレームが居住者から入ったことは一切ないそうです。

理事会の透明化、コミュニケーション、資産価値向上……ホームページはいいことづくめ!

ガーデンハイツ入間01

ホームページには、ガーデンハイツ入間の紹介だけでなく、理事会や自治会の活動の様子やトピックス、子供会やサークル・趣味のページ、規約集、広報誌「はなみずき」の第1号からのバックナンバー、各種届け出書のダウンロードページ、行政機関から病院までのテレフォンガイドなど、まさにマンションの便利帳といったコンテンツが揃っています。

「理事会の活動を細かくアップしているのは、皆さんに知ってほしいということだけでなく、理事会の透明化を図る目的もあります。そうすることでマンションの信用度が増し、先進的なマンションであるというアピールとともに、資産価値も向上するのではないでしょうか」。立ち上げから今まで、理事を離れた時期でもボランティアでホームページ作成に一人で取り組んできた島田さんはいいます。

「マンションのホームページ運営の問題点は、継続性。その時得意な理事がいて立ち上げたとしても、その人の任期が終わったらとたんに更新がストップされてしまう。だから自分はある程度ずっと関わり続ける覚悟でやっています。いずれだれかが引き継いでくれると嬉しいけど(笑)」と島田さん。マンション外部の読者が増え、「管理がしっかりしている」と不動産屋おすすめのマンションとなったほか、居住者からも「議事録を隅々まで読みました」と声をかけられるなど、様々な利点があるホームページ運営ですが、今後は引き継ぎ者の育成が課題のようです。

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ガーデンハイツ入間のホームページはこちら!⇒http://gh-iruma.cside.com/

概要(取材年月:2016年07月)
  • 建物名:ガーデンハイツ入間
  • 所在地:埼玉県入間市
  • 階数 :11階建て
  • 総戸数:1棟・264戸
  • 竣工年:1985(昭和60)年築
  • 管理形態:委託管理
  • 管理会社:西新サービス(株)
  • 総会開催:4月
  • 役員数 :15名
  • 役員任期:2年

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